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業界トピックス

税制改正大綱に基づく平成20年度税制改正のポイント

土地・住宅税制の主な改正点

1.登録免許税

土地の売買による所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置について、平成21年4月1日以後に受ける所有権の移転登記等に係る軽減税率を次のように段階的に引き上げたうえ、その適用期限を平成23年3月31日までの3年間延長する。

(1) 土地の売買による所有権の移転登記
 1,000分の13(平成22年4月1日以後に受けるもの1,000分の15)…現行は1,000分の10

平成21年3月31日まで 平成21年4月1日から 平成22年4月1日から
10/1,000 13/1,000 15/1,000

 

(2) 土地の所有権の信託の登記
 1,000分の2.5(平成22年4月1日以後に受けるもの1,000分の3)-現行は1,000分の2

平成21年3月31日まで 平成21年4月1日から 平成22年4月1日から
2/1,000 2.5/1,000 3/1,000

 

2.特定不動産を取得した場合の登録免許税の税率の軽減措置

特定目的会社が資産流動化計画に基づき特定不動産を取得した場合等の所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置について、平成21年4月1日以後に特定不動産を取得した場合等の不動産の所有権の移転登記に係る軽減税率を1,000分の9(現行1,000分の8)に引き上げたうえ、その適用期限を2年延長する。

 

3.住宅の省エネ改修促進税制の創設

居住者が自己の居住の用に供する家屋について省工ネ改修工事を含む増改築工事を行った場合に、その工事費用に充てるために借り入れた住宅ローンを有するときは、その住宅ローン残高(1,000万円を限度)の一定割合を5年間にわたり所得税額から控除する制度を創設する。

(1) 控除率

  1. 特定の省エネ改修工事(改修後の住宅全体の省エネ性能が、平成11年基準相当に上がるもの)に係る住宅ローン…200万円を限度に年末残高の2.0%を控除(現行の住宅ローン減税は1%又は0.5%)

  2. 上記以外の増改築工事に係る住宅ローン-年末残高の1.0%を控除

 

(2) 対象借入金
償還期間が5年以上の住宅ローン(現行の住宅ローン減税は10年以上のローンのみ)。

(3) 対象となる省エネ改修工事

       
  1. 居室の全ての窓の改修工事

  2. 1.の工事と合わせて行う床の断熱工事

  3. 天井の断熱工事

  4. 壁の断熱工事で、改修部位がいずれも平成11年基準以上の省エネ性能となり、かつ、改修後の住宅全体の省工ネ性能が現状から一段階以上上がることとなるもの

  5. 省工ネ改修工事の費用が30万円超のもの(現行の増改築等に係る住宅ローン減税の工事費用は100万円超のものが対象)

 

(4) 省エネ改修工事の証明主体
この特例の適用にあたって、実施された工事が省エネ改修工事に該当することの証明は、次に掲げる者が行う。

  1. 住宅品質確保法に基づく登録性能評価機関

  2. 建築基準法に基づく指定確認検査機関

  3. 建築士法に基づく建築士事務所に所属する建築士

 

(5) 適用期限
平成20年4月1日から平成20年12月31日までとする。

(6) この制度は、現行の住宅ローン減税との選択制とする。

 

4.住宅ローン減税の対象工事の拡大

現行の住宅ローン減税の対象となる増改築等の範囲に、省エネ改修工事を追加する。

 

5.相続時精算課税制度(贈与税)

住宅取得等資金に係る相続時精算課税制度の特例の適用時期を2年延長する。
「相続時精算課税制度」とは、相続税・贈与税の課税制度。相続時精算課税制度を活用して贈与を行なった場合には、2,500万円(一定の住宅取得資金の贈与については3,500万円)の非課税枠までは贈与税は課税されない(2,500万円を超える贈与金額は20%の税率で贈与税が課税される)。しかし、贈与者が死亡した場合に、相続財産に贈与金額(贈与時の価格)を加算して相続税を計算する。そして、計算された相続税額から、過去に支払った贈与税を差し引いた金額を納付する。また、贈与税の方が大きい場合には還付される。
相続時精算課税制度のポイントをまとめると次のようになる。

  1. 65歳以上の親から、20歳以上の子供への贈与であること。
    ただし、一定の住宅取得資金の贈与については、贈与する親の年齢制限はない。

  2. 贈与金額2,500万円までは贈与税を非課税とし、2,500万円を上回る贈与については、贈与税率を一律20%とする。
    この場合、贈与する財産の種類に制限はない。また、1度に2,500万円を贈与してもいいし、何回かに分けて合計2,500万円贈与することも可能。

  3. 贈与をした親の相続時には、贈与した金額は相続財産に加えて相続税を計算し、算出された相続税額から、既に支払った贈与税額を差し引く。
    相続時精算課税制度は、贈与した時には2,500万円までは贈与税はかからない。ただし、贈与財産がまったく非課税というわけではなく、いずれ相続税の課税対象とされるため、贈与金額も含めて相続財産が多額にある場合には相続税が課税されることになる。

  4. 相続時精算課税制度は贈与税申告が必要
    相続時精算課税制度を選択して贈与した場合には、贈与の翌年3月15日までに贈与税の申告が必要。贈与金額が2,500万円までの贈与で贈与税がゼロとなる場合でも申告が必要となる。

  5. 継続適用が必要
    相続時精算課税制度を選択した場合には、その贈与者の相続時まで継続適用が条件です。したがって、相続時精算課税制度の選択後の取消しはできません。

  6. 受贈者ごとの選択適用が可能
    相続時精算課税制度は、受贈者である兄弟姉妹が別々に、贈与者である父・母を区別して選択できる。例えば、長男は父からの贈与について新制度を選択し、母からの贈与については選択しないとか、次男は新制度を選択しないで贈与を受けるときは、年間110万円の基礎控除を上回る部分に累進税率の贈与税がかかる従来の仕組みを選択する、といった生前贈与の使い分けができる。

 

 

6.長期耐用住宅(仮称)に係る特例措置の創設

「長期耐用住宅等の整備の促進に関する法律(仮称)」に規定する「長期耐用住宅(仮称)」について、以下の特例措置を講じる。

(1) 固定資産税
新築から5年度(中高層耐火建築物にあっては7年度)分の税額から2分の1を減額する。(1戸あたり120平方メートル相当分までに限る)

(2) 不動産取得税
課税標準から1,300万円を控除する。
(注)これらの特例措置は、現行の新築住宅特例に代えて適用する。

(3) 適用要件
「長期耐用住宅等の整備の促進に関する法律(仮称)」の規定により行政庁の認定を受けて新築された住宅であること。(注)床面積等の要件は現行の新築住宅特例と同様とする。

(4) 確認の手続
認定を受けて新築された住宅であることを証する書類を添付して、それぞれ都道府県又は市町村に申告すること。

(5) 特例の期間
同法の施行の日から平成22年3月31日までの間に新築(不動産取得税は取得)されたもの。

 

7.省エネ改修工事を行った既存住宅に係る固定資産税の減額措置の創設

平成20年4月1日から平成22年3月31日までの間に、一定の省エネ改修工事を行った住宅について、翌年度分の税額から3分の1を減額する。(120平方メートル分までを限度)

(1) 適用要件
次の1.から4.までの工事のうち、1.を含む工事を行うこと。

  1. 窓の改修工事

  2. 床の断熱改修工事

  3. 天井の断熱改修工事

  4. 壁の断熱改修工事
    (外気等と接するものの工事に限る)

(注)1.から4.までの改修工事により、それぞれの部位が現行の省工ネ基準に新たに適合することになること。

(2) 当該改修工事が平成20年1月1日に存する住宅(賃貸住宅を除く)において行われること。

(3) 当該改修工事に要する費用が30万円以上であること。

(4) 確認の手続
 納税者は、改修後3ケ月以内に建築士、指定確認検査機関又は登録住宅性能評価機関による証明書を添付して市町村に申告する。

※ 自民党『平成20年度税制改正大綱』についての詳細は、
http://www.jimin.jp/jimin/index/seisaku.htmlにアクセス。