3.住宅・建築物の安全・安心の確保-国費395億円
住宅・建築物や住宅市街地の地震防災対策を強力に進めるとともに、住宅購入者等の消費者保護や建築技術の進歩に対応した建築基準の整備等を通じ、住宅・建築物の安全・安心の確保のための取組みを推進する。
1. 耐震改修の促進(重点施策推進要望に係る施策を含む)
- (1)住宅の耐震改修に係る補助の拡充
住宅の耐震改修を全国で強力に促進するため、収入分位40%(※)以下の世帯の住宅については、既成市街地内等に限定されていた地域要件・建物要件を撤廃するとともに、補助率を引き上げる。
また、高齢者が耐震改修に取り組みやすいよう、死亡時一括償還型融資を活用する場合に必要となる不動産鑑定費用等を補助対象とする。
さらに、地震時に緊急輸送道路を閉塞するおそれのある沿道の住宅の耐震改修費用に対する補肋率を引き上げる。
【(※)算定例:3人世帯の場合・年収484万円、4人世帯の場合・年収531万円】
- (2)避難所等の耐震改修の促進
地震時における避難所等の安全性と機能確保を図るため、避難所等となる公民館、集会所等に係る耐震改修費用に対する補肋率を引き上げる。
2.密集市街地の整備促進(重点施策推進要望に係る施策を含む)
密集市街地整備の一層の促進のため、NPO等が実施する普及啓発活動等について、整備計画承認前において補助対象(現行:整備計画承認後においてのみ補助対象)とするとともに、老朽建築物の建替え事業の補助に係る手続きを簡素化する。
3.新築住宅の瑕疵担保責任の履行確保
新築住宅の瑕疵担保責任の履行の確保に関する新制度の円滑な実施を図るため、中小住宅生産者の確実な瑕疵保証の履行を支援する観点から住宅保証基金を増額し、民間の保険法人が同基金を広く活用できるよう基金の活用主体の拡充を行うとともに、保険法人における住宅の検査体制等の整備や住宅事業者・消費者に対する普及・啓発、住宅紛争処理体制の整備等に要する費用について補助を行う。
4.民間事業者等の知見を活用した建築基準整備の推進
長周期地震動が超高層建築物に与える影響や大規模な建築物の集積による避難経路の重複等、建築技術の高度化等に伴うリスクに的確に対応するため、関連するデータ・技術的知見の収集等を行う者に対する補助制度を創設し、民間事業者等の知見の活用による建築基準の迅速かつ効率的な整備を推進する。
5.マンションの再生
住宅市街地の安全性を確保する観点から老朽化マンションの適切な建替えを促進するため、優良建築物等整備事業(マンション建替えタイプ)について面積要件や空地要件等に係る特例措置を5年間(平成24年度まで)延長する。 また、空地確保に着目した市街地環境形成タイプについて、現行の共同施設整備費を対象とした補助方式に加え、空地の配置・形状、耐震化率、不燃化率等の市街地環境の改善度合いに応じた補助方式を導入する。
4.環境に配慮した住宅・建築物の普及-国費93億円
業務部門・家庭部門の二酸化炭素排出量が増加傾向にある中、住宅・建築物における省CO2(二酸化炭素)対策を強力に推進するため、省エネ性能の高い住宅・建築物の普及を促進する。
1. 住宅・建築物「省CO2推進モデル事業」の創設
住先進的かつ効果的な省CO2技術が導入された住宅・建築物のモデルプロジェクトに対する補助制度を創設する。
2. 中小事業者等による住宅・建築物に係る省エネ対策の強化
中小事業者等による省エネ対策の円滑化を図るため、断熱性能等の向上に係る施工技術等の導入の促進や事業者を通じた消費者への啓発等に対する支援制度を創設する。
3. 住宅設備を含めた総合的な省エネ評価方法の開発
住宅におけるエネルギー消費をより一層削減するため、外壁等の断熱性能のみならず、住宅設備のエネルギー効率を含めた総合的かつ汎用性の高い省エネ性能の評価方法を開発することにより、高い省エネ性能を有する住宅の一層の拡大を図る。
4. その他
- ・環境問題等に対応した先導型再開発緊急促進事業の推進
地球環境問題等の政策課題に先導的に対応した質の高い施設建築物等を整備する市街地再開発事業の施行者等に対して、補助を行うことにより、事業の緊急的な促進を図る。
- ・環境問題等に対応するための先導的技術開発の推進
地球環境問題等の政策課題について、先導的技術の導人により効果的に対応するため、民間事業者等から技術開発提案を募集し、採択した提案について補助を行うことにより、住宅・建築に関する技術開発を推進する。
- ・「健康維持増進住宅」の開発・普及の推進
本格的な少子高齢社会の到来等に対応し、国民一人ひとりが生涯にわたって元気で活動的に生活できるよう、家庭内における不慮の事故、カビ・ダニや化学物質汚染による疾患等の健康影響が低減され、さらには、快適な睡眠や良好な学習環境、家族の団らん等の健康をより増進させる環境の品質が確保された「健康維持増進住宅」の開発・普及を推進する。
5.活力ある地域づくりの支援-国費853億円
人口減少社会における活力ある地域づくりを支える観点から、中心市街地の活性化、オールドタウン化するニュータウンの再生、地方定住の推進等を図る。
1.中心市街地の活性化
密集市街地整備の一層の促進のため、NPO等が実施する普及啓発活動等について、整備計画承認前において補助対象(現行:整備計画承認後においてのみ補助対象)とするとともに、老朽建築物の建替え事業の補助に係る手続きを簡素化する。
- (1)暮らし・にぎわい再生事業の拡充(重点施策推進要望に係る施策)
- 公益施設等のにぎわい機能や居住機能を街なかに誘致する暮らし・にぎわい再生事業について、既存の街なみを活かした整備を促進するため、地域の特色ある建築物の改修や復元による公益施設の整備等に係る補助要件を緩和するとともに、石畳や植栽等の整備を補助対象に追加する。
また、中心市街地活性化に合わせて防災安全性の確保・都市機能の更新を図るため、暮らし・にぎわい再生事業に市街地再開発事業等の事業手法を活用するタイプを位置づけ、補助対象施設を追加する。 - (2)街なか居住再生ファンドの対象地域の追加
- 地方都市等の居住機能、生活機能の再生を図るため、地域再生計画区域、景観計圃区域等における住宅整備事業等を街なか居住再生ファンドの出資の対象とする。
- (3)空き家等の活用の推進
- 中心市街地の活性化を図るため、人口が減少している等、一定の要件を満たす中心市街地において実施される住宅市街地総合整備事業について、補助対象に空き家・空き店舗等の活用に要する費用を追加する。
- (4)街なみ環境整備事業の拡充
- 良好な街なみや歴史的な風致の維持・再生を推進するため、街なみ環境整備事業について、歴史的風致形成建造物(仮称)の買取費、移設費、修理費、復原費を追加する等の補助の拡充を行う。
- (5)都市再生コーディネートの推進
- 全国の都市再生、地域再生を推進するため、低未利用地有効利用等推進計画作成事業の支援対象を、関係権利者、事業者間の調整等の都市再生コーディネート業務等に重点化し、補助対象期間を平成20年度まで延長する。
2.ニュータウン等の再生
- (1)住宅市街地基盤整備事業の再編
- 少子高齢化等の社会経済状況の変化に対応した住宅市街地の環境整備を促進するため、住宅市街地基盤整備事業について、郊外型団地開発を主な対象とした一般タイプ事業を廃止し、既存団地のバリアフリー化等に合わせた公共施設の整備等を対象とする団地再生タイプ事業を追加する。
- (2)空き家等の活用推進
- ニュークウンの再生を図るため、人口が減少している等、一定の要件を満たす郊外開発市街地において実施される住宅市街地総合整備事業について、補助対象に空き家・空き店舗等の活用に要する費用を追加する。
3.地方定住の推進
- (1)空き家等を活用した地域優良賃貸住宅の供給
- 定住促進のための良質な賃貸住宅の供給を推進するため、地域優良賃貸住宅制度について、地方公共団体等が空き家等を改良して供給する方式を追加する。
- (2)空き家等を活用した地域活力の再生
- 過疎地域等において持続可能な地域づくりを進めるため、老朽住宅除却等事業(地域住宅交付金基幹事業)について助成対象を拡充し、民間事業者等による空き家等を活用したコミュニティ施設等の整備を促進する。