トップ > 業界トピックス > 増え続ける侵入犯罪

業界トピックス

増え続ける侵入犯罪

増加する侵入強盗

警察庁のデータによると、住宅を対象侵入窃盗の数は、平成15年は19万473件、16年は17万9,911件と若干の減少は見られますが、一日当たり約470件と多くの住宅が泥棒の被害に遭っています。
 また、ここ数年の間に顕著になっているのが侵入強盗です。侵入が発見されることで、危害を加えるなど犯行が凶悪化するケースです。例えば、住人と鉢合わせになり、強盗に変身。とっさに家庭の包丁などを使って強盗に変身したり、留守宅で帰宅するのを待ち伏せし、キャッシュカードを奪って暗証番号を聞き出して現金を引き出したり、女性への暴行に及ぶこともあります。
 警察庁の調べによれば、住宅や店舗を狙った侵入強盗は、平成14年の2,436件から平成15年の2,865件へ17.6%も増えています。凶悪化と増加の一途をたどる犯罪の中でも、特に侵入強盗が増えており、もはや他人ごとではありません。

 侵入者の手口

1.ガラス破り

最近の侵入窃盗で一番多いのが、このガラス破りです。泥棒は、ドライバー1本さえあれば、侵入してきます。鍵を玄関先の植木鉢の下やポストに隠して外出するのも危険です。侵入者はしっかりと見ています。
 クレセント(窓ガラスの錠)の周辺を破損し、そこから手を入れてクレセントを回して侵入する手口。通常のガラスであれば、わずか10~15秒で破損できます。近所への買い物やペットの散歩など、わずかな留守の間でも安心できません。
 住宅対象侵入窃盗の侵入口で、一戸建住宅の場合60.6%、4階建以上の共同住宅は43.6%、3階建以下の共同住宅は64.1%が窓からの侵入です。

2.ピッキング

 ピックと呼ばれる金属製の特殊工具を鍵穴に入れ、ドアの錠を短時間で開けるという手口。ピッキング手口に対応した錠でなければ、1分もかからずに侵入されてしまいます。
 この手口は平成12年に最高の2万9,211件に達しましたが、平成16年では4,355件と減少しています。これは「ディンプルキー」や「ワンドア・ツーロック」の普及等が関連していると思われます。
 

 3.サムターン回し

 玄関ドアの外側からドリルで穴を開けるなどして、サムターン(内側のドアロック用つまみ)を強引に回して侵入する手口。壊したドアスコープや取り外したドアノブの穴、ドアと壁の隙間などに特殊工具を挿し入れてサムターンを回すこともあります。また、郵便受けから強引に手を入れて回すケースもあります。この手口も平成15年に最高の4,366件に達しましたが、平成16年では1,763件とサムターンカバー等の普及で減少しています。
 

4.ドアのこじ破り

 ドアと壁の隙間に、バール(釘抜きのようなL字型をした工具)を押し込み、てこの原理でドア錠を破壊して侵入する手口。強引な方法ですが、手間がかからず短時間で侵入できます。
 

遭難に遭うと入居者の4割が退去

  某管理会社の調査(平成14年3月~平成15年7月までの1年5ヵ月間)によりますと、同社の管理物件で98件の盗難事故が発生し、その内の37件の被害者が6ヵ月以内に退室しています。

 1.盗難と階数との関係

 1階の盗難件数は53件で54%、2階以上は45件で46%になっています。1階部分の方が若干狙われやすいという数字ですが、それほどの差はなく、階数に関係なく犯行が行われています。

2.退室件数における1階と2階以上との関係

 退室件数37件の内、1階部分では25件で68%、2階以上では12件の32%の入居者が半年以内に退室しています。2階部分は1階に比べて約半数しか退室していません。やはり入居者としては、1階は泥棒に狙われやすいという心理がはたらいていると言えます。

防犯対策はオーナー様の常識

安全・安心・快適な賃貸住宅の提供に欠かせないのが防犯対策です。近年、入居者が賃貸住宅にセキュリティーを求める意識が強まっていますので、オーナー様は防犯対策を十分に講じていかないと、入居者からの信頼を失うばかりか責任を問われることにもなりかねません。
 このことからも、万全な防犯対策を行うことにより、
(1)新規優良入居者の確保
(2)優良入居者の退室の防止
(3)安全確保に伴う資産価値の維持・向上
 を図ることが重要です。
 つまり、防犯対策が空室対策、リスク対策につながるのです。
 ピッキングやサムターン回し、ガラス破りなどの他に、ますます多様化する犯罪傾向を分析し、防犯対策を講じましょう。
 

1.カギの対策

 ピッキングで狙われやすいタイプのカギは、最も普及率が高い「ディスクシリンダーキー」です。構造が単純なため、慣れている泥棒なら1分以内で簡単に解錠してしまうとさえ言われています。このほか、カギ違い数が少ない「ピンシリンダーキー」もピッキングに弱いといえます。
 また、室内に使われる事が多いドアノブタイプの「円筒錠」を、勝手口などに使用されている場合はご注意ください。プライヤーなどの工具で簡単に破壊されてしまいます。
 カギの防犯対策の基本は「ワンドア・ツーロック」で時間をかけさせることです。また、複雑な構造を持つ「ディンプルキー」「ダブル・ディンプルキー」を採用して、ピッキングを防止しましょう。さらに、ドアの内側に「サムターンカバー」等を取り付けて、サムターン回しにも対応しましょう。
 

2.ドアの対策 

 ドアにガラスが入っていませんか? ガラスを割ってカギを開けられてしまいます。
 郵便受けの位置は大丈夫ですか? 部屋の中をのぞかれたり、手を入れてカギを開けられたりします。
 ドアとドア枠のすき間からカンヌキが見えていませんか? ドライバーやバールを差し込まれてこじ開けられてしまいます。
 ドアの対策のポイントとしては、カギと同じように「ワンドア・ツーロック」が基本です。また、ドアに大きなガラスの入っている場合などは、手の届かない位置に「補助錠」を取り付けましょう。ドアにガラスを使用する場合は、万一ガラスを割られても手を差し込めない程度にとどめてください。
 ドアのすき間をカバーする「ガードプレート」を取り付けることも重要です。そして、言わずもがなですが、ドアには「ドアチェーン」を取り付けてください。カギとしての効果はありませんが訪問者と応対するときに強引に侵入されるのを防ぎます。 ドアの場合も、カギの防犯対策と同様に、「ワンドア・ツーロック」が基本です。侵入に時間をかけさせるということを忘れてはなりません
 また、「テレビインターフォン」によって、ドアを開けずに室内から訪問者を確認することは防犯にとって非常に有効です。
 

3.窓ガラスの対策

 空き巣ねらいの6割以上がガラス破りです。
 侵入犯罪の大半は、窓ガラスを突き破っての犯行であり、ガラス破りには、道具を使ってガラスを割る「打ち破り」と、サッシの枠とガラスの隙間をドライバーなどでこじ開ける「こじ破り」があります。そして、その防犯性はガラスの種類によって大きく左右されます。
 窓ガラスを破られにくくする方法には2通りあります。一つは防犯フィルムを張ること、もう一つはガラスを防犯ガラスに取り替えることです。
 防犯ガラスは、防犯性、安全性のみならず遮音性や紫外線カット性能にも優れていますので、生活騒音をカットし、静かで快適な室内環境をつくることから、物件の付加価値向上に非常に役立ちます。
 一般的によく使われている「網入り板ガラス」は、ガラスの中に針金等が入っているため、一見防犯に適しているように思われがちですが、これは火災の時の飛散防止のためのもので、防犯には全く適していないのです。勘違いされるオーナー様も多いので注意しましょう。
 また最近では、警備会社かサッシ用の2重ロックも発売されています。警備保障会社が発売している『アルソックロック』などはサッシの補助錠としてその機能のみならず、警備会社の名称が記された部分がシールになっており、外側にそれが見えますので、侵入の抑止力として効果があります。
 

4.共用部分の対策

 とにかく照明は明るくしましょう。
 出入口が周囲から見えないこと、誰でも自由に出入りできること、インターフォン等の設備がなく訪問者の確認ができないこと、そして、出入口内外の照明が暗いこと等は侵入の格好の材料となります。
 共用玄関や敷地内の駐車場、駐輪場は道路や通路からの見通しを確保することが重要です。見通しが確保できない場合は、防犯カメラで補完をしましょう。
 共用玄関や共用出入口については、最低でも人の顔、行動を明確に識別できる程度以上の明るさを確保するようにしましょう。とにかく照明は明るくすることが大切です。
 また、防犯砂利や共用の掲示板に貼る防犯ポスターセンサーライトなども有効な防犯グッズですので試してみてはいかがでしょうか。
 ちなみに、防犯ポスターに「関係者以外立ち入り禁止」と印刷されているだけで、不審者には警察官が職務質問できるということも覚えておきましょう。

防犯対策のチェックポイントと防犯商品の活用

1.防犯のキーワード

 時間、音、光、他人の目
 

2.防犯商品での対策

 ドア
 ワンドア/ツーロック/ディンプルキー/ダブル・ディンプルキー/防犯カメラ/センサーライト/
 在宅時は施錠+ドアチェーン/テレビインターフォン

 窓
 補助錠/ロック付クレセント錠/防犯ガラス/防犯フィルム/面格子/シャッター取り付け

 共用部
 オートロック/センサーライト/外灯/防犯砂利

3.日常からの防犯対策

 防犯シール・ポスター
 ・抑止力となるポスター・シールを作成し、掲示板に貼ります。

 近隣への声掛け
 ・近隣住民との挨拶の励行
 ・建物敷地内での挨拶の励行
 ・同フロアの入居者とは挨拶以上のコミュニケーションを図ります。

 郵便ポスト
 ・郵便物や新聞を溜めないことです。

 部屋の照明
 ・夕方や夜に部屋の電気がついていないのは留守の合図です。