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業界トピックス

住宅用火災警報器に効果あり

住宅用火災警報器が効果を発揮した事例は約120件

 住宅火災による死者数(放火自殺者を除く)は平成17年の1,220をピークに、減少傾向で推移しています。平成21年の住宅火災の死者数は1,025人で4年間に195人減少しています。また、高齢者の死者数については、ここ数年横ばい状態にありましたが、平成20年に過去最高の710人の死者を数えました。しかし昨年は、628人と82人減少しています。
 

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 この減少傾向は、住宅用火災警報器設置の義務化による被害軽減の効果が見られた結果であると『2010年消防白書』に記されています。同白書によると、平成17年をピークに住宅火災の死者数が減少したのは、住宅用火災警報器の普及率58.4%(平成22年6月現在)に見られるように、住宅用火災警報器の設置世帯が過半数にまで増えたことで、住宅の被害が半減し、火災による死者も減少していると分析しています。また、同白書では住宅用火災警報器が効果をあげた事例が約120件あったと報告されています。
 福島県二本松市の近在にある安達郡大玉村で今年4月深夜、風呂のかまど付近から出火し、2階建ての木造住宅が全焼しました。住んでいたのはお年寄りのご夫婦でしたが、2人とも逃げ出し助かりました。このご夫婦が無事に逃げ出せたのは廊下に設置してあった住宅用火災警報器が鳴ったおかげです。警報音を聞いて起きた妻が別の部屋で寝ていた夫をおこしてともに屋外に逃れたのです。
 また、隣家の警報音に気づいて、開いていたドアから入って火災を防いだケースも報告されています。

 

米国における住宅用火災警報器設置の経緯

 アメリカにおいても1970年代、住宅火災の死者は6,000人を超えていました。アメリカ政府は危機感を持ち、住宅火災による死者の減少を進めるキャンペーンを実施しました。これが住宅用火災警報器の設置を推進するキャンペーンだったのです。
 このキャンペーン開始時にはわずか数パーセントであった住宅用火災警報器の普及率は2000年には94%にまでなり、6,000人を超えていた死者は3,420人まで減少しました。
 イギリスやカナダにおいてもアメリカの成功を参考にして、住宅用火災警報器の普及を推進していったところ、死者数が大幅な減少しました。
 わが国における2004年の消防法の改正は、アメリカをはじめとする諸外国の例をふまえ、住宅火災による死者の減少に、住宅用火災警報器の設置を促進することが最重要であると認識して、本来、個人住宅の防火責任はその個人にありますが、あえて法令による規制という踏み込みを行い、宅用火災警報器の義務設置という法改正を行ったものです。

 

失火原因の火災で、火災報知機未設置住宅の死者は100人当たり7.5人、設置の場合は4.7人

 『2010消防白書』の中で総務省消防庁は、2007年から2009年にかけて失火を原因とした住宅火災約44,085件を分析して、100件当たりの死者の数を明らかにしています。住宅用火災警報器を設置していなかった場合は7.5人ですが、設置している場合は4.7人に減少します。損害額や焼失面積を見ても、設置してあった場合、被害はほぼ半減しています。

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 住宅火災による年間死者の数は、2003年から1,000人を超えています。その6割は逃げ遅れが原因です。高齢者の増加が一因とみられています。
 消防法改正により、新築住宅は2006年6月1日から、既存住宅は市町村条例で定める日から適用となりましたが、全国的に義務付けのタイムリミットは2011年6月ですので、あと半年あまりしかありません。
 未だ4割強の住宅では設置されていないわけですが、賃貸住宅での設置は極めて重要です。もし設置されていないままに火災が発生した場合、物的被害のみならず人的被害が生ずれば、取り返しがつきません。当然、賠償問題も派生する訳で、未設置の場合は、早急な対応が必要となることでしょう。
 また普及が進む中で課題となっているのは、警報音が聞こえない耳が不自由な人への対策です。警報音だけの警報器に比べて、ストロボなど光を発するタイプだと2倍以上のコストがかかってしまいます。
 聴覚障害者の家庭での設置率は2%程度といわれていますが、『2010消防白書』によると、総務省消防庁では、財政的な支援とともに光や振動、匂いなどによる警報器の在り方の検討を始めています。まず空港や駅などの人の集まる公共施設への導入を目指すとしています。